視覚障がい者との交流会
1月からスタートした全10回の音訳(朗読)ボランティア養成講座も、折り返しまで来ました。
この日は、加古川市視覚障害者福祉協会(視障協)の会員である山本さんと敏森さんにお越しいただき、交流会を開催しました。
加古川市ボランティアセンターに登録している朗読グループは、視障協 声の情報誌「ボイス・アイ」を毎月発行し、視障協会員のみなさんにお届けしています。
今回の講座を修了してグループに所属すると、このボイス・アイを制作します。
活動するうえで、ボランティアを通して関わる人のことを知るのは大切なことです。今回の機会は貴重な時間だったのではないでしょうか。
はじめに、お互いに自己紹介をしました。
受講生は講座を受講したきっかけや、これまでの障がいのある人との関わりなどを話しました。視覚障がいのある人と話すときはどんなことが必要か、それぞれ工夫しながら思いを伝えていただきました。
視障協のお二人からは、ふだんの生活のことや趣味のお話、視覚障がいのある人と関わるときに知っておいてほしいことなど、いろんなお話をしていただきました。
受講生から、「以前、街中で白杖を持った人に勇気を出して声をかけたが、断られてしまいショックだった。あの時はどうすればよかったのか悩んだ」という話が出ました。
山本さんは、「視覚障がい者は慣れている場所であれば、自分一人でも街中を歩くことができます。声をかけた人はたまたまその時に助けが必要ではなく、断っただけなので、声をかけたことを後悔しないでください。手助けが必要な時は自分からもどんどん声をかけるようにしています。声をかけてもらえることは本当にありがたいことです。」とおっしゃっていました。
敏森さんは、ふだん使っている便利グッズや、不要になった点字用紙を使って手作りしたかごを披露してくれました。
とても器用な作品に驚きの声が上がりました。
趣味は読書ということで、点字図書や音声図書を活用しているとのことですが、なるほどなと思ったことは、「音声図書なら本を読み(聞き)ながらかご作りなど別のことができるので便利です」と笑いを交えておっしゃっていたことです。
目が見える人の場合、読書をしながら、別の作業をすることはなかなか難しいですよね。
お二人のお話では、ふだんの生活のなかでの工夫、見えないからこそできること、見える人も見えない人も共通のこと、いろんな視点からのお話で、受講生も新たな発見がたくさんあったようです。
交流会後半では、山本さんはピアノ、敏森さんはフルートやリコーダー、歌と、素敵な演奏も披露していただきました。
何より、お二人のかけ合いは漫才のようで、笑いの絶えない楽しい時間となりました。
山本さん、敏森さん、ありがとうございました。
講座はいよいよ、後半に入ります。音訳(朗読)の基礎技術を学んだうえで、どんどん実践練習が増えていきます。3月の朗読発表、録音体験にむけて、頑張っていきましょう!